最近ロシアで建設された8つの新しい空港(写真特集)

Marina Lystseva/TASS
これらのターミナルを設計する際に、現代の建築家たちは、地域の伝統と特徴からインスピレーションを得た。

1. ノヴィ・ウレンゴイ(ヤマロ・ネネツ自治管区)

 2023年、ノヴィ・ウレンゴイに、チュム(ロシア北部の遊牧民の伝統的な住居)をかたどった珍しい空港が出現した。この都市は、ロシア最大のガス生産拠点であり、ヤマル半島の交通拠点でもある。

 この空港は、ベラルーシ系イギリス人建築家アレックス・ビトゥスによって設計された。彼は、ロストフ・ナ・ドヌ空港の設計でも知られる。

 ターミナルビルは、極北の気候を考慮して設計されており、暖房付きのジェットブリッジが3つ、バス用の暖房トンネル、最新の照明設備が備わっている。

2. トボリスク(チュメニ州)

 シベリアのこの古都の空港は、2021年にオープンし、セミョン・レメゾフにちなんで命名された。彼は、18世紀初頭の地図製作者および旅行家だ。

 設計は、ロシアのSkimen Studio社が担当した。同社は、チェリャビンスクの空港も設計している。空港の壁面には、この都市の歴史的な写真や彫刻が飾られている。同市の周辺は、イルトィシ川が、リボンのように曲がりくねって流れている。時間に余裕があれば、トボリスクについて語る音声ガイドを聞くこともできまる。 

3. サラトフ(サラトフ州)

 2019年、サラトフに新しい空港がオープンした。ソ連の宇宙飛行士ユーリー・ガガーリンにちなんで命名されたこともあり、ターミナルの建築の多くは、宇宙探査をテーマにしている。そのため、ターミナルでは、宇宙に関するインタラクティブな展示や、人工衛星「フォトンM」の模型を見ることができる。

 このコンセプトは、モスクワの建築事務所「ASADOV」が考案した。 

4. ウラン・ウデ(ブリヤート共和国)

 ウラン・ウデのバイカル空港の新ターミナルは、2024年末にオープンした。そのデザインは、伝統的な仏教の仏塔のモチーフとブリヤート共和国の色調を反映している。

 内部では、バイカル湖を題材にしたブリヤートの画家たちの作品を鑑賞できる。

 このコンセプトは、モスクワの設計事務所「Dialectica」の建築家たちが発案した。

5. ノヴォシビルスク

 2023年初めに、ノヴォシビルスクで、トルマチェヴォ空港の新ターミナルがオープンした。モスクワの建築事務所「スピーチ」の建築家たちが、このプロジェクトに取り組んだ。デザインの主な要素は、LED 照明が組み込まれたタービン型の柱だ。ちなみに、建物内には、ノヴォシビルスク美術館の分館もあるので、飛行機を待つ間に絵画を鑑賞することもできる。 

6. ユジノサハリンスク(サハリン州)

 極東最大の空港が、昨年サハリンにオープンした。新ターミナルは、年間最大500万人の乗客を受け入れることができる。

 このコンセプトは、サンクトペテルブルクのセルゲイ・シヴェドフの建築事務所が考案した。空港のシンボルは「ジオタグ」、つまり旅行者が地図上で使う幾何学図形のグラフィックだ。

7. チェリャビンスク(チェリャビンスク州) 

 チェリャビンスク空港の新ターミナルは、2021年から運用されている。ソ連の物理学者イーゴリ・クルチャトフにちなんで名付けられた。ターミナルのデザインには、この科学者の原稿や原子模型が用いられた。空港は、「Skimen Studio」で設計された。

8. ケメロヴォ(ケメロヴォ州)

 シベリアのケメロヴォ市の改装された空港は、2021年にオープンしている。宇宙飛行士アレクセイ・レオーノフにちなんで名付けられ、内部は宇宙風に装飾されている。乗客は、宇宙船「ボスホート2号」の模型と天井に輝く「星」を見ることができる。このコンセプトは、設計事務所「ASADOV」によって考案された。

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