現在、80カ国の市民が、観光客としてロシアを訪れることができる。ただし条件が2つあり、1つはその国の国民であるか居住権を有していること、そしてもう1つはロシアに航空便で入国できることである。新型コロナウイルスによるパンデミックの中、外国人のロシア入国を調整する主な規則は政府条例635-R(2020年3月16日付)であるが、これも定期的に修正されている。
ロシアに入国できる国のリストには、日本、アメリカ、イギリス、ギリシア、ドイツ、チュニジア、タイ、イスラエル、アルメニア、カタール、ポルトガル、メキシコ、クロアチア、ベルギー、中国、フランス、デンマーク、ニュージーランド、イラン、ペルー、ノルウェー、アルゼンチンなどが入っている(リスト一覧はこちらから)。
またロシアには現在、ロシアへの航空便が運航しているどの国からも入国することができる(トランジットの国は80カ国のリストに入っていなくてもよい)。
もしまだ有効なロシアのビザが手元にあり、あなたがロシア入国が許可されている国の市民であれば、そのビザでロシアに入国することができる。ビザを発給する必要がある場合には、各国のロシア領事部で申請書類を提出できる。
ただし、Eビザ(電子ビザ)の受給(訪問の目的などを記載する書類を提出しなくても、申請から4日で発給され、16日以内であれば滞在できるビザ)は現在のところ、許可されていない。そこで通常の観光ビザ(期限は6ヶ月)を受給するにはホテルの予約または旅行会社との契約書の提示が必要となる。
PCR検査は入国の48時間前までに行い、ロシア語または英語の検査結果を印刷する必要がある(ロシア製ワクチン「スプートニクV」を接種していても検査する必要がある)。子供を帯同する場合は、年齢を問わず子供も検査を受けなければならない。また、ロシア入国カードを記入する必要がある(見本はこちら)。
これらの制限はロシアの居住権を持つ外国人やロシアに家族がいる人は対象にならない。上記のような外国人はどの国からでも、陸上のものを含むどの交通手段でも入国することができる。
また、ロシアなど一部の国から独立が認められているアプハジア共和国、南オセチア共和国の市民、ベラルーシ(またはベラルーシに居住権を有する人)、カザフスタン、ドネツク人民共和国、ルガンスク人民共和国の市民らも、陸上交通手段で入国することができる。このほか、陸上交通手段では、ロシア・モンゴルおよびロシア・中国の国境を越える形でも入国が可能となっている。
ちなみに、ユーラシア経済連合加盟国の市民が陸上交通手段で国境を越える場合は、新型コロナの検査を受ける必要もなく、入国カードを記入する必要もない。
ワクチンの接種は入国の条件には指定されていない。また2022年の春まで、カフェやバーの入店、ホテルの宿泊などの際に義務付けられていたQRコードの提示も、ほとんどの地域で解除されている。その他の新型コロナウイルス感染予防対策についても同様で、その解除については地域政府に一任されており、ほぼ全土で解除されている。
屋外ではマスクを着用する必要はないが、いくつかの地域では、商店、薬局、ショッピングセンター、映画館などの公共のスペースでのマスクの着用を義務付けているところがある。たとえば、モスクワではマスク着用は完全に解除されているが、カリーニングラードではまだ解除されていない状況である。
ロシアに到着した際の隔離は必要ない。しかし、ロシアで感染した場合には、自らの滞在場所で、自費で7日間隔離する必要がある。感染者と接触しても、新型コロナが確認されなければ隔離は必要ない。
注意!多くの国では、まだ観光目的の出国に対する規制があるため、ロシアのビザを持っていても出国が保障されるわけではありません。出発に際しては、お住まいの国の出国規制について十分、確認してください。
*以上の情報は2022年5月27日現在のものとする
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