米国陸軍契約司令部は、米国政府の主要契約ウェブサイトに、非NATO弾薬を生産・提供できるか否か契約者に情報を求める掲示を投稿した。
最近の通知から、米軍はロシア製のアサルトライフル、拳銃、スナイパーライフル、機関銃用の弾薬を得ようとしていることが分かる。
通知の明細によれば、米軍はマカロフ拳銃やトカレフ拳銃、AK-47アサルトライフル、PKM、YaKB/DShKM機関銃、SVDドラグノフ狙撃銃用の小口径弾薬を求めているようだ。
「軍司令部は、特殊部隊がM4カービンの弾薬が尽きてなおテロリストと戦わなければならない場合に、ソ連製の兵器を使わせることを想定して彼らを訓練している」とロシアの特殊部隊の将校は語る。
彼によれば、それは戦地に赴く部隊員全員に対する標準的な指導だと言う。
「ここロシアでも、我々はNATO製のH&KとM4ライフルで訓練をし、これらの銃でいくつもの演習を行う。国外での作戦中に弾薬が切れるのはよくあることで、その時は敵の銃を拾って戦わなければならない。実戦では、一瞬一秒のロスが命取りになる。だから戦闘で生き延びるにはM4やAK-47を完璧に使いこなさなければならない」と彼は話す。
彼によれば、従来のソ連の弾薬がすべて米国内で生産・購入され、ロシアからは輸入しないという。クリミア併合が原因でロシアに課された制裁によって武器取引に制限があるからだ。
「米国の武器市場にはロシアの最新のAK-12はないが、CIS(独立国家共同体)諸国から輸入されたソ連製のライフルは大量にある。ロシア製のAKは今でも価値が大きい。だが、米国はロシアの最新の銃は手に入れられない」とこの将校は話す。
ロシア製のAK-12が最初に紹介されたのは、今年1月にラスベガスの武器展示会「ショット・ショー2020」だったが、米国がロシアに課している制裁が原因で、米国の銃砲店との具体的な契約はまだだ。
「我々が今使用しているAK-12を米国がいつ手に入れられるかは不透明だ。第三者や他国を通してこの銃を輸入する可能性はあるが、それが米国の顧客の手に届くかどうかは分からない」と彼は締めくくる。
AK-12がなぜ特別なのか、米国製のM4と比べてどんな長所と短所があるのか。詳しくはこちら。
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