AP通信
製造開始予定は今年の第2四半期。すべての製品に「アメリカ製」と記される。この時、名称はAK-47のままとなる。
カラシニコフ社とRWCの間で昨年1月に結ばれた契約によると、アメリカ市場およびカナダ市場には、年間20万丁が輸入されることになっている。しかしながら制裁によって、この野心的な計画は中止に追い込まれた。
カラシニコフ自動小銃は世界でもっとも普及し、もっとも多く製造されている。素直で気取らず、信頼性が高く、使い方やメンテナンスも簡単。アメリカの在庫が厳しい状況になっていることで、需要がむしろ高まっている。
ロシアの軍需産業に科せられた制裁の影響を回避し、AK-47を市場へ再び投入しようというのがRWCの狙いだ。
アメリカは世界最大の銃器市場で、全国民が3丁ずつ銃を保有している計算になる。
RWCがアメリカで合法的にカラシニコフ自動小銃を製造する場合、製造ライセンスを購入しなければならないが、対ロシア経済制裁の条件下で、それは非現実的であると、武器貿易専門家のヴァジム・コジュリン氏はロシアNOWに説明する。
RWCのトーマス・マッククロッシンCEOは、AK-47の製造に関する合意について、特に明らかにしていない。
カラシニコフ社はRWCのニュースに落ち着いて反応している。「カラシニコフ社の製品は従来から、アメリカ市場で主位を維持してきた。制裁は当社の製品への関心を著しく高めており、現状におけるRWC社のような動きは十分理解できる」と公式サイトで伝えている。
このような反応だったのは、アメリカにすでにカラシニコフの工場があるからかもしれない。ブルガリアの企業「アルセナル」は、ブルガリアの部品から、ブルガリアの特許にもとづいて、自動小銃を製造している。ただし、ブルガリアは特許を認めていない。「ブルガリア人はこれをAKではなく、改造型だと主張している。正当な権利所有者がこの事実について争うことは不可能」とコジュリン氏。
多くの国でカラシニコフの違法製造が行われている。これはソ連時代、当時の東側諸国に、製造ライセンスが譲渡されたことと関係している。ライセンスの有効期限は過ぎているが、製造はまだ行われており、海賊版コピーを数えるのは不可能。
オリジナルとコピーが100%合致していることは確かにない。部品を1個変えただけで、別の武器になるからだ。
「ロシア製は世界のカラシニコフのわずか10%。ただ、この10%こそが最高品質であり、誰もがそれを知っている」とコジュリン氏。
AKの設計者であるミハイル・カラシニコフの親族は、アメリカでのAK-47製造のニュースに驚きを隠せない。M.T.カラシニコフ財団の理事で、娘であるエレーナ・カラシニコワ氏は、ロシアのインテルファクス通信の取材に対し、両社の関係はよくわからず、AK-47に需要があることを認めながらも、あくまでもロシア製であるべきで、「誰かが保有してもいない物を利用した場合」、盗難にあたる可能性もあると述べた。
ロシア・ビヨンドのニュースレター
の配信を申し込む
今週のベストストーリーを直接受信します。